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2025年5月12日〜8月8日開催:企画展「シリアの伝統工芸」

展示会の案内をいただきましたのでお知らせします。

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企画展「シリアの伝統工芸」
https://www.teikyo.jp/crafts-yamanashi/info20250328.html

場所:帝京大学やまなし伝統工芸館(石和温泉駅から徒歩25分/高速バス「石和」から徒歩15分)
会期:2025年5月12日(月)〜8月8日(金)9:00-17:00
休館日:土日祝(ただし7月22日以降は毎日開館)
入館料:大人300円、中高生200円
*先着300組にアレッポ石けんサンプルをプレゼント(クロスロードトレーディング社提供)

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開催趣旨
 中東にシリアという国があります。シリアでは、世界ではじめて農耕がはじまり、都市がうまれて⽂明がさかえ、さまざまな⺠族や宗教のひとびとが共存してきました。⽇本⼈にもパルミラ遺跡は⼈気の観光地で、ダマスク・ローズの⾹⽔やアレッポの⽯けんなどが有名です。

 シリアでは2011 年、⺠主化をもとめるデモを独裁政権が弾圧したことから内戦がはじまります。それから13 年のあいだに、少なくとも60 万⼈以上が亡くなり、1400 万⼈以上が難⺠となりました。伝統⼯芸の職⼈たちも、多くが故郷をはなれざるを得ませんでした。
 この企画展では、螺鈿、寄⽊、刺しゅう、⽯けんという4 つのシリア伝統⼯芸と、その作り⼿たちを紹介します。かれらは難⺠となって全てを失いながらも、避難先でゼロから⽣活を⽴てなおし、伝統を守りつづけたばかりか、苦境の中で新しいアイデアを次々と⽣み出し、伝統⼯芸の可能性を広げてきました。
 そして2024 年12 ⽉8 ⽇、ついに独裁政権が崩壊し、シリアは50 年以上にわたる抑圧から解放されました。国中が⽡礫の⼭となり、インフラはずたずたに破壊されていますが、シリアの⼈々はそこから新しい国をつくろうとしています。シリアが復興され、ふたたび伝統⼯芸が⽇常の⼀部となる⽇までは、⻑い道のりが待っています。しかし、戦災や迫害を乗り越えたかれらの作品は、シリア⼈のバイタリティと柔軟性を物語っています。