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2021年9月21日開催オンライン国際シンポジウム「危機迫るアフガニスタン文化遺産 〜「青の弥勒」からのメッセージ〜」

オンライン国際シンポジウムの案内をいただきましたので、お知らせします。
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オンライン国際シンポジウム
危機迫るアフガニスタン文化遺産 〜「青の弥勒」からのメッセージ〜
【趣旨】
 8月15日アフガニスタンの民主政権は崩壊し、タリバンが支配権を掌握しました。突然の事態に私たちは途惑っています。アフガニスタン・バーミヤンの大仏が破壊されてから 20年になりますが、その時計の針が突然20年前に戻されたかのような気さえします。
 貴重な世界遺産であるバーミヤンにも再び危機が迫っています。テロや戦乱で人類の貴重な文化遺産が傷つけられ、失われる時代はまだ続くのでしょうか・・・?
 ブッダの入滅から 56 億 7 千万年後の未来に現われて、多くの人々を救済するとされる「みろく(弥勒)」。今、コロナ禍で迷走する世界を兜率天上で修行を続ける弥勒は、このアフガニスタンの今を、どんな思いで眺めているのでしょうか。
 東京藝術大学は「失われたバーミヤン壁画」をはじめとする人類の貴重な文化遺産を、スーパークローン文化財の特許技術で蘇らせてきました。私たちユーラシア文化交流センターは、「文化財赤十字」を提唱し、世界の人類遺産保護を訴え続けた故平山郁夫画伯の遺志を継いで、紛争や自然風化によって危機に瀕するアフガニスタンをはじめとするシルクロードの文化遺産の保護活動を続けてきました。その中心事業が爆発で失われたバーミヤン壁画の再生事業です。東京藝術大学大学美術館で開催される『みろく—終わりの彼方 弥勒の世界展—』は、我々が長年取り組んできた文化遺産保護活動の発表の場でもあります。
 展覧会にあわせて私たちは「青の弥勒からのメッセージ」と題して、東京藝術大学と中国の敦煌研究院、中国人民大学を繋いだオンラインによる国際シンポジウムを開催いたします。
 このシンポジウムでは、私たちのシルクロードの文化遺産保護へのメッセージを発信します。会場に蘇ったバーミヤンの「青の弥勒」と「東大仏天井壁画・天翔ける太陽神」を背景に、藝大のスーパークローン文化財の特許技術とその成果の数々を紹介するとともに、シルクロードの要衝であるアフガニスタン文化の輝きを改めて見つめていきたいと思います。
【開催日時】 2021 年 9 月 21日(火曜日) 13 時〜16 時 30 分
【主 催】東京藝術大学ユーラシア文化交流センター
【協 力】木村情報技術株式会社
【実施内容】
≪実施内容は以下のように計画中ですが、アフガニスタン情勢の推移によって変更もあります≫
【第一部(90 分)】
1.「アフガニスタンの危機にあたって、いま私たちは何を訴えるのか?」(LIVE)
 前田耕作(東京藝術大学客員教授)×井上隆史(東京藝術大学特任教授)
≪挿入映像とパワーポイント≫「アフガニスタン文化財の悲劇」
2,「スーパークローン文化財で発信する」[録画]
 宮廻正明(東京藝術大学特任教授)×深井隆(東京藝術大学特任教授)
3,「芸術技術学(アートテクノロジー学)における太陽神と弥勒像」[録画]
 丁 方(中国・人民大学国際芸術技術研究院院長)
【インターミッション】
 映像「弥勒の道をたどる」(11 分、日本語・中国語ナレーション)
 「みろく」展示の文化財の映像紹介
【第二部(120 分)】
1,「アフガニスタン最新レポート」(LIVE)
 安井浩美(ジャーナリスト)×井上隆史
2,「アフガニスタン文化財」[録画]
 松浦晃一郎(元ユネスコ事務局長)×前田耕作
3,「人類遺産バーミヤンの過去・現在・未来」
 *「バーミヤン遺跡における壁画保存事業と現在の状況」(LIVE)
 谷口陽子(筑波大学准教授)ほか
 *「バーミヤンと敦煌の図像上のつながり—敦煌北朝期の窟を中心に」(録画)
 張元林(中国・敦煌研究院)
 *「1970 年代京都大学調査隊バーミヤン石窟画像データベース」(LIVE)
 稲葉穣(京都大学人文科学研究所所長)
4,「終わりに」
 前田耕作×井上隆史
【国際シンポジウムのアクセス方法】
・国際シンポジウムの視聴は、事前申込不要。当日は下記 URL から視聴が可能です。