2017年10月7日 (土)開催:立教大学キリスト教学研究科主催公開シンポジウム 「古代イスラエルの出現 -テル・アゼカとテル・レヘシュの近年の発掘調査結果に基づいて-」
立教大学キリスト教学研究科主催公開シンポジウムのお知らせ
「古代イスラエルの出現 -テル・アゼカとテル・レヘシュの近年の発掘調査結果に基づいて-」
日 時: 2017年10月7日(土)14:00~17:00
場 所: 立教大学池袋キャンパス12号館地下第1・第2会議室
内 容:
南レヴァントにおける古代イスラエルの出現は、長年熱い議論の的となってきた。聖書によれば、イスラエル人はエジプトからやって来て、カナン人の都市を征服し、そこに住んだという。従来、研究者はこれら一連の出来事を、後期青銅器時代と初期鉄器時代との移行期、すなわち、紀元前1200年頃と考えてきた。この見解によれば、イスラエル人は後期青銅器時代のカナン人の諸都市を破壊し、そこに新たな、イスラエル人の文化指標として王国時代へと継続する物質文化を持ち込んだとされる。しかし近年の考古学的発掘は、青銅器時代の文化が紀元前12世紀にまで継続していたことを示しており、従来の見解に波紋を投げかけている。Lipschits教授が発掘するシェフェラーに位置するテル・アゼカの発掘では、後期青銅器時代の大規模な破壊層が検出され、当時カナンに居住していた住民の物質文化を理解する上で、また破壊の真相究明に大きな貢献が期待されている。他方、天理大学・立教大学らの調査団による下ガリラヤのテル・レヘシュの発掘調査で検出された後期青銅器時代の都市からは、類例を見ないオリーブ油産業施設が初期鉄器時代にまで継続して使用されていたことが明らかになっている。本シンポジウムは、後期青銅器時代から初期鉄器時代への移行期について異なる様相を提示するこの二つの遺跡における発掘調査の成果を比較することによって、南レヴァントにおける古代イスラエル出現への理解を深めようとするものである。
登 壇 者:
Oded Lipshits氏(テル・アヴィヴ大学考古学研究所教授・同研究所所長)
桑原 久男氏(天理大学文学部教授)
小野塚 拓造氏(東京国立博物館学芸研究部調査研究課東洋室研究員)
後 援: イスラエル大使館・日本聖書学研究所
対 象: 本学学生、大学院生、教職員、校友、一般
問合せ先: 学部事務1課(03-3985-2521,03-3985-4779)
詳 細: http://www.rikkyo.ac.jp/events/2017/10/mknpps000000334z.html