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シンポジウムのご案内(2015.9.2)

シンポジウム「イスラームと文化遺産—文化的多様性の維持と多文化共生社会をめざして」

日時:2015年10月4日()9:30〜16:30(9:00開場)

会場:早稲田大学早稲田キャンパス9号館5階第1会議室

主催:早稲田大学高等研究所

共催:NPO法人南アジア文化遺産センター、東北大学学際科学フロンティア研究所、新泉社

 

開催趣旨

2001年のターリバーンによるバーミヤーン大仏の破壊、今年に入り立て続くIS(自称『イスラム国』)による世界遺産ハトラ遺跡やパルミラ遺跡の破壊など、紛争や騒乱下において、貴重な文化遺産が意図的に破壊され続けている。

実行者は、その行為をイスラームの教義にもとづくものとして正当化しようとしている。果たして、イスラームは文化遺産を破壊するのか?

本シンポジウムでは、 まず、アフガニスタン紛争やシリア内戦など紛争や騒乱下において起きた文化遺産オ被災状況に関し報告を行い、そこから見えてくる課題について議論を行う。

また、イスラーム圏諸国で文化遺産の調査や保護に従事する研究者の報告を通じて、イスラーム諸国では、むしろ長年、積極的に自国の文化遺産保護が進められてきたという事実を一般に周知する。

その上で、考古学、文化遺産学だけではなく、文化遺産とそれを取り巻く現代社会の関係、そこにおける諸課題を掘り下げ、地域社会と連携する文化遺産の保護と莉活用への展望を議論する。

なお本シンポジウムは、2015年10月1日刊行予定の『イスラームと「文化財問題」(仮題)』(野口淳・安倍雅史編、新泉社刊)の出版と連動するものである。

 

プログラム

9:30 開会あいさつ 野口淳(NPO法人南アジア文化遺産センター)

9:40 基調講演『バーミヤーン大仏の破壊と復興』 前田耕作(和光大学名誉教授)

10:30 基調報告1『イスラームと文化遺産—現状の概略』野口淳(NPO法人南アジア文化遺産センター)

10:55 基調報告2『シリア―内戦下における文化財の破壊』

安倍雅史(早稲田大学高等研究所助教)、間舎裕生(東京文化財研究所客員研究員)

11:20 基調報告3『近代化政策、ナショナリズムとアナトリア諸文明—トルコにおける文化財保護』

田中英資(福岡女学院大学人文学部准教授)

11:45 基調報告4『イラン―イスラーム国家の考古学文化財保護と博物館』

有松唯(東北大学学際科学フロンティア研究所助教)

12:10 昼食休憩

【パネルディスカッション(司会:野口淳)】

13:20 セッション1『紛争・騒乱下における文化遺産』

パネラー:河合望(早稲田大学高等研究所准教授)、安倍雅史、間舎裕生、田中英資

14:35 休憩

14:45 セッション2『地域コミュニティと文化遺産』

パネラー:山泰幸(関西学院大学人間福祉学部教授)、前島訓子(名古屋大学大学院環境学研究科研究員)、有松唯、田中英資

16:00 閉会挨拶 前田耕作

 

なお本シンポジウムは、(公財)三菱UFJ国際財団2015年度助成金による国際交流事業『文化遺産をめぐる対話』の一部を構成します。

 

問い合わせ先

安倍雅史(早稲田大学高等研究所)abemasashi@aoni.waseda.jp

野口淳(NPO法人南アジア文化遺産センター)fujimicho0@hotmail.com

 

早稲田大学高等研究所 http://www.waseda.jp/event/symposium/sym_151004.html

南アジア文化財センター https://sites.google.com/site/jcsachweb/