過去の活動

ワークショップのお知らせ(2015.10.15)

 岡山市立オリエント美術館では、3年前から大型放射光施設SPring-8を用いた研究を継続してきました。なかでも、サーサーン・ガラスの成分組成(非破壊分析による、ガラスの起源地の解明)、新しい成果として、記者発表もおこなわれました。また、3千年前の青銅剣の3次元画像撮影実験では、同種の剣としては世界で初めて鮮明な3次元画像撮影に成功しました。
 こうした研究はSPring-8を運営する高輝度光科学研究センター(JASRI)との共同研究として行っておりますが、このたび、JASRIでは文化財分野への放射光利用の拡大をはかるため、来る11月6日、国立科学博物館にて、文系研究者にも集っていただきたく、文化財分析技術ワークショップを企画しています。
 本ワークショップは、文系研究者には敷居の高い、放射光施設をもちいた分析手法と成果に関する理解を深め、文化財分野への利用促進を図ろうとするものです。SPring-8は大型加速器施設で、文系の知識で利用するのはなかなかハードルが高いですが、今後数年間、文化財関係の課題を積極的に受け付けることになっており、十分なサポートを受けられるチャンスといえます。所蔵品の分析を希望しながら、破壊や影響を懸念して躊躇されているような潜在的なユーザーと考えられる、考古学研究者、美術館・博物館関係者にも、お声掛け願えれば幸いです。
 当日のスケジュールと参加申込み方法につきましては、下記サイトの閲覧をお願いします。

SPring-8 サイト
http://www.spring8.or.jp/ja/science/meetings/2015/151106/

文化財科学会サイト
http://www.jssscp.org/index.php/component/content/article/79-events/122-spring-8